初心者必見!ゴルフのスイングの基本(練習方法・手首の使い方・理想的な軌道)
2017.10.01[日]
初心者がゴルフを始める時、スイングはどうやって振ったらいいのか、腕の動かし方や手首の角度、体全体の使い方などはどうやったらいいのかなど、細かいポイントを始めとして分からないことだらけだと思います。
正しい知識をもたずに闇雲にクラブを振ってもそれは上達するための練習にはなり得ません。
ここでは、まず、スイングの基本である理想的な軌道を説明して、その軌道を実現するための練習方法や手首の使い方などについてご紹介します。
■初心者のスイングは何を基本とすれば良いのか
ゴルフのスイングが難しいのは、ゴルファー全員にあてはまる絶対に正解という公式が無いという点でしょう。
どのスイング理論が正しいのかは、その人の身体能力や体の使い方によって異なってきます。
それでも、初心者を始めとして、多くのゴルファーにとって知っていた方が良い基本というものは存在するので、それをご紹介していきます。
まず、体の回転です。
ゴルフでは、腕でクラブを振り上げて、振り下ろしてボールをヒットし、飛ばすのですから、初心者は腕の動きが重要だと思いがちです。
しかし、体の軸である背骨を中心とした“体幹(コア)”を起点に、体を回転させてあげることが重要なのです。
腕から始動するのではなく、体幹を意識してスイングを始動することに慣れれば、スイングはよりスムーズになり自然とクラブを振ることが出来るようになります。
■スイングの理想的な軌道とは?
体幹を意識して体の中心からスイングを起動させることを意識しながら、次のステップでは理想的な軌道の実現を目指します。
正しいスイングの軌道は「インサイドイン」と呼ばれています。
これは、体とボールを結ぶラインに対し垂直のラインがあるものとして、クラブのヘッドの軌道がボールの内側(ボールよりも体側)から入り、ボールを打った後も内側を通るものです。
真上から見ると、クラブのヘッドがゆるやかな弧を描くスイングの軌道をイメージすれば分かりやすいと思います。
「インサイドイン」がなぜ理想的かと言うと、ミスショットが出にくい点が挙げられます。
上半身の力がこもりすぎているダウンスイングや左肩が早く開いてしまっているダウンスイング、また、バックスイングで肩が回転不足だとボールの外側から入りインパクト後は内側に抜ける「アウトサイドイン」になってしまいます。
それだと、ボールに対して右回転がかかってしまうので、スライスになってボールは右方向へと曲がった弾道になってしまいます。
また、ボールの内側からインパクトして外側に抜けていく軌道の「インサイドアウト」は、バックスイングで肩が回転しすぎていたり、軸が右へ傾いたダウンスイングをしているとなってしまいます。
「インサイドアウト」では、ボールが左回転してしまい、フックボールになります。
極端な「インサイドアウト」になると、アイアンのフェースとシャフトの継ぎ目の部分に当たり、とんでもない方向にボールが飛んでしまうシャンクになってしまうこともあります。
一方、正しいスイングである「インサイドイン」では、ボールにクラブヘッドが当たるインパクトの時にフェースが飛ばす方向に対して直角になるので、ミスショットになってしまう不必要なボールの回転が生まれにくく、ゴルフのスイングとしては理想的なのです。
また、直角に当たるということはスイングの力をボールに伝えやすく、ボールの真芯もとらえられるので、自然と飛距離もアップします。
■「インサイドイン」のためにどのような動きを意識するのか
初心者に何も教えずにスイングしてもらうと、多くの人は「アウトサイドイン」になっています。
これは余計な力が入りすぎていたり、肩の回転不足が原因によるものです。
「インサイドイン」の軌道にするためには、まず、アドレス時は背骨を傾けた前傾角度をとり、手首の角度をキープしたままテークバックをスタートします。
ここでクラブの重さに負けてクラブが垂れ下がったような状態でテークバックしてしまうと、インサイドにより過ぎる形となり、正しい形で「インサイドイン」のスイングが出来なくなってしまいます。
手首をキープしたままテークバックして、クラブを振り上げきったトップの状態では、左肩をあごに触れさせるぐらいのつもりで肩を回転させます。
すると、右脇はしまり、右ひじの角度は90度近くなるという、理想的な形になります。
また、テークバックでアウトサイドに上げる感覚で振り上げ、肩をしっかりと回転させることにより、体の体幹を使ったスイングとなり、正しい軌道であるインサイドから下りやすくなります。
トップからダウンスイングでの注意点は、顔の位置がズレたり動かないようにすることです。
初心者はボールの飛ぶ方向を見たいがために早めに顔が左に動きがちですが、そうするとボールのインパクトの位置も左に動いてしまい、スライスしてしまいます。
ほかにも、顔が上がるヘッドアップによって上体が起き上がり、ダフリやトップの原因にもなります。
ダウンスイングでは、グリップエンドをボールめがけて振り下ろし、右足のつま先をヘッドが通過するイメージで打つと、インサイドインが上手く行きます。
■「インサイドイン」では正しい手首の角度もポイント
スイングの始動時点であるアドレス時の手首の角度をキープすることは紹介しましたが、そのことについて詳しく説明したいと思います。
インサイドインの綺麗な軌道が出来ているのに、ボールがスライスしたり、フックしたりと曲がる人は、フェースの向きが適切ではないのです。
体の体幹でスイングを主導せず、腕だけで振り回そうとすると手首にも余計な力や動きが加わり、スイング中に手首の角度が変わることでフェースの向きも不適切になってしまいます。
結果、インパクト時にボールに対して直角ではなく、不適切な角度のある状態でフェースが当たり、スライスやフックしてしまうのです。
手首の角度をキープしつつ、体の中心を回転させてスイングすれば、「インサイドイン」の軌道で真っ直ぐストレートな球が打て、スコアアップにも繋がります。
手首の角度については、左手首を親指方向に曲げるコック(コッキング)を利用するとスナップの効いたスイングになり、クラブのシャフトはしなり、飛距離がアップするという効果があります。
ただ、体の動かし方や腕の振り方など、色々を覚えることの多い初心者がコックまで意識するとスイングがバラバラになる、ということもあるので、コックについては、そろそろ初心者卒業かなと意識した時に、使い方を覚えた方が良いでしょう。
■「インサイドイン」を身につけるための練習法
理論が分かったら後は練習あるのみです。
練習を重ねてコツをつかめば、初心者から中級者へのレベルアップはすぐでしょう。
まず、単純な練習方法として、ボールの向こう側(奥側)に障害物を置くというものがあります。
板だったり、ボールの空き箱だったり、ボールの向こうに平行した壁を作ることで、物理的に「アウトサイドイン」や「インサイドアウト」のスイングが出来ないようにするのです。
ただ、この方法は、板をひっかけて自分の方に飛んできてケガをしたり、思わぬ方向に空き箱が飛んでしまって人に迷惑をかけてしまうこともあります。
ある程度スイングが安定したレベルになって、周囲に人がいない状態で試してみて下さい。
ほかにも、少し特殊な練習法としては、複数のボールを使ったものがあります。
これは、アドレスしてボールをセットした後、右足のつま先寄りに一つ、左足のつま先の延長線上に一つボールを置き、体から見て右側から左側へと斜めにラインが走るようにボールを3個セットします。
ここで、右と左のボールに触れないようにスイングして上手くボールにインパクト出来れば、インサイドインが出来ている証拠になります。
この練習法では、テークバックを少しアウトサイド寄りから振り上げることでスムーズにインサイドインが実現します。
ボールを使った方法では、アドレス時のボールを囲む四角形を作るように、4つのボールを置く方法もあります。
もし、アウトサイドインの軌道になっていたら、右上か左下のボールにクラブが当たり、インサイドアウトの軌道なら右下か左上のボールに当たります。
自分のスイングの軌道がどうなっているのかを把握できて、矯正にも活用できる練習法と言えます。
インサイドインの最後の“イン”が上手く行かず、インサイドストレートになってしまっている人にオススメの練習法もあります。
それはインパクト後にフェースが閉じた状態を作り出すということです。
そのためには、インパクト後は左脇を閉じ、左肘を曲げずに伸ばした状態でフォロースイングすることが必要となります。
そうすれば、右手の甲もスムーズに上を向き、理想的なフォロースルーになります。
練習法としては、ゴルフグッズの活用法があります。
クラブのヘッドカバーやロングティーを左脇に挟み、落とさないようにスイングするだけです。
落ちるなら左脇は開いていることになり、落ちないなら閉まっているという、成果が分かりやすいという利点もある練習法です。
■スイングが上達するメリット
ゴルフはスイングによってボールを飛ばし、各ホールのカップに入れて打数の少なさを競うスポーツです。
スイングの上達はスコアメイクに役立ち、全てのゴルファーが目指すべきポイントでもあります。
インサイドインの理論を把握して、自分に合った練習を繰り返して、正しいスイングを身に着けましょう。
ただ、上達度合いのチェックや正しい練習をしているかどうかを確認しながらでないと、せっかくの練習も無駄になってしまいます。
スイング上達については、周囲の上級者にチェックしてもらったり、スクールでレッスンを受けて確認したりするのが良いでしょう。
一人でチェックしたいという人は、打ちっぱなし(ゴルフ練習場)でビデオカメラなどをまわして自分のスイングをスロー再生の映像で見て確認するのも良い方法です。
以上が初心者に向けたスイングの理想的な軌道や練習方法、手首の使い方についてです。
初心者が全てを理解してマスターするころには中・上級者になっているかと思いますが、スイングについての正しい知識があるだけでも全く違うので、ぜひ熟読してから、実践してみて下さい。