ゴルフの「スライス」の意味。どういう現象?
2017.01.05[木]
ゴルフ初心者の多くが最初の壁として直面することが多い「スライス」。
その症状は、多くのホールで最初に選択することが多いドライバーで顕著に現れます。
大事な最初の1打であるだけに、克服するだけでスコアが劇的に向上することもあるので、その原因や矯正の方法について紹介しましょう。
■スライスとは
スライスは、打球が利き手の方向に曲がって弧を描くように飛んでいく現象のことです。
右打ちならば右方向へ、左打ちならば左方向へボールがカーブを描いてしまいます。
なお、プロが意識的に利用するカーブボール「フェード」は、スライスと同じ方向に曲がるものですが、その曲がりの大きさはわずかなもので、正確性を求めるプロならではの技です。
■スライスの原理
身体の回転に腕の振りが追いつかないと、クラブヘッドが遅れてボールに当たります。
すると、ボールに対してのインパクトに横からの角度が付き、サイドスピンがかかって野球の変化球のように曲がった弾道になってしまうのです。
クラブのフェースのロフト(傾斜角)が小さいほど、つまり直角に近いほどスライスはかかりやすく、アイアンではスライスしないのに、ドライバーでスライスが発生しやすいのはそのためです。
■スライスの種類と原因(右打ちを例とする)
スライスの種類は大きく分けて3つです
・プルスライス
初心者に多いタイプのスライスで、打球が左に出てから右へ曲がります。
スイングの軌道がアウトサイドインのために打ち出しは左に出て、インパクトの瞬間にフェースが開いている(フェースの面が外側を向いている)ために右回りの横回転がかかり、打球は右へカーブするのです。
・プッシュスライス
打ち出しでボールが右へ出て(プッシュ)、さらに右へ曲がっていくタイプです。
スイング軌道がインサイドアウトのために右へ飛び、フェースも開いているのでさらに右へ曲がります。
目標から大きく離れた方向へボールが飛んでいくので、OBになることも多く、スコアを大きく崩す原因にもなります。
・ストレートスライス
ボールは真っ直ぐ飛び出しますが、途中から右へカーブしてしまうスライスです。
スイングはスクエアで真っ直ぐボールに向かっているのですが、インパクトでフェースが開いているために右へ曲がってしまいます。
■スライスの矯正方法
原理、原因から読み解くと、フェースが開いていなければボールに右回転はかからず、スライスからも開放されます。
ここでは、フェースがオープンにならないための矯正方法を教えます。
・ウィークグリップを矯正
クラブを握った時に左手の小指や薬指が深く握り込み過ぎているのがウィークグリップです。
フェースが開きやすい握りかたなので、スタンスをとってクラブを左手だけで握った時、こぶしの骨の山が3つ見えている状態が理想です。
・アドレスとスイング、インパクト
アドレスでは猫背にならないよう注意して、右肩を下げて振り遅れしないスイングを心がけます。
そして、スイングは真っ直ぐ飛ばすことを意識してインサイドインの軌道をイメージします。
インパクトの瞬間からフォローの間に意識することは、右腕が左腕を追い越すこと。
これにより、フェースが開くことがなくなり、スライスを減らすことができます。
スライスの仕組みから種類、原因、矯正方法までの解説でした。
初心者が陥りやすい症状だけに直すことができれば次のステップに進むことができます。
スライスを矯正して、より良いゴルフライフを送りましょう。